お知らせ

2025年度人文学部卒業祝賀会が挙行されました(挨拶文を掲載)

2026.3.27教育

2026年3月23日、全学の卒業式に続き、新潟グランドホテル「悠久の間」にて、2025年度人文学部卒業祝賀会が開催されました。

会場のあちこちでは、手にした学位記の重みを感じながら、大学生活を共にした仲間や恩師と語らう姿が見られました。学問と向き合い、思索を深めた日々を振り返りつつ、ここで育まれた絆を確かめ合う、希望に満ちた門出のひとときとなりました。

なお、本祝賀会の開催にあたっては、学部教員による親交会とともに、同窓会および後援会の皆様からも多大なるご支援を賜りました。この場を借りて、厚く御礼申し上げます。

新たな世界へと踏み出す卒業生のみなさんの歩みが、これからも彩り豊かで実り多いものとなるよう、心よりお祈り申し上げます。

以下に、人文学部長挨拶と、卒業生代表挨拶の全文、学部表彰など当日の写真を掲載します。

学部長挨拶

皆さんこんにちは。学部長の松井と申します。まずはご卒業おめでとうございます。先ほどの卒業式では,学生生活についていろいろ思い出すことがあったと思います。振り返ってみてどんな学生生活だったでしょう。

卒業してしまうともうやり取りすることのない人が大部分なのですが,たまに私に連絡をくれる卒業生がいます。数年前の学生で,卒業する時に「お薦めの本があったら紹介して欲しい」というリクエストをくれた人がいました。それで何冊か紹介したのですが,去年の4月にその卒業生から久しぶりにメールで連絡がありました。

長い長いメールだったのですが,要するに仕事が忙しくて自分の時間がとれず,とてもつらいという内容でした。数年間のしんどくてすり減っていく様子が具体的に書いてあって,今日はまたすごく落ち込んだのでこのメールを書いています,ということでした。メールの最後の方で,先生が紹介してくれた本はすべて読み,どれも読んで良かった,とくにその中の1冊は「どん底にいた時に読んで、自分の中から何かが芽生えるような気持ちがしました」,だから「もし他にお薦めの本があったら教えて欲しい」とありました。それでまた,最近読んで面白かった本を数冊薦めてみたわけです。

いまはハラハラしながら見守っている感じなのですが,このやり取りでいろいろ考えさせられました。そこから皆さんにお伝えしたいことは2つです。一つは,仕事でも何でも,行き詰まったら一人で抱え込まずに,言葉にして誰かに届けることです。私などは話を聴きメールを読むことくらいしかできませんが,それでも言葉にするだけで,モヤモヤした困りごとを対象化・距離化できるはずです。そうしないと自分の中でグルグル回って出口が見えなくなる。だから誰かに相談したり,頼ったりすることがとても大切です。相手は友人でも上司や同僚でも,もちろん大学時代の教員でもいいでしょう。その卒業生も,言葉にすることで「少し心が軽くなりました」と言ってくれました。

もう一つは本を読むことの大切さです。よい本は救いになることもあるし,視野を広げて新しい道が見えてくることもあると思います。今はネットで情報はいくらでも手に入るし,本の要約も読むことができます。だけど本の良さは,時間をかけて対話するところにあって,そこではじめて得るものがたくさんあるはずです。私などは本を読んでも中身はすぐに忘れてしまうし,その本を読んだことさえ忘れることがあります。だけど読書の経験は自分の中に積もっていって,そっと自分を支えてくれる,そんな感じがします。それは人文学部での学びに似ているかもしれません。なので,古い考えかもしれませんが,人文学部の卒業生にはぜひ本を読む人生を送ってもらいたいと考えています。

私のように年をとると,だんだんと別れがつらく,さびしいものになります。卒業してもう会わなくなる人もたくさんいると思うと,何だかしみじみとしてしまいます。だからといって「もう1年一緒にいようよ」とか言われて引き留められても困るでしょうから,今日は皆さんがこれから健康で楽しく幸せな人生を送ってくれることを祈って,喜んで送り出したいと思います。あらためてご卒業おめでとうございます。私からは以上です。ありがとうございました。

卒業生代表挨拶

肌寒い風の中に暖かい日差しを感じる季節になりました。本日は私たち卒業生のためにこのような盛大な祝賀会を挙行していただき、誠にありがとうございます。振り返れば私にとってこの4年間は、関心を突き詰め多くの方々との縁を広げた充実した日々になりました。このような充実した日々を送ることができたのは周りの皆様の支えがあったからです。

まずは、4年間指導して下さった先生方に感謝申し上げます。学生ひとりひとりに寄り添い、かけて下さった言葉が私たちの可能性を伸ばして下さいました。私自身について言えば、先生方が日々の疑問やモヤモヤに目を向けるよう助言して下さり、話を聞いて下さったことが、研究の方向性を定めるうえでの大きなヒントになりました。素晴らしい先生方にご指導いただけたことを大変嬉しく思います。

また、ここにいる人文学部生の皆様との出会いにも感謝申し上げます。壁にぶつかったときに前向きになることができたのは仲間がいたからだと思います。私は卒業論文執筆の過程で仲間の存在のありがたさを感じました。正直に言うと執筆が進まず苦しい時もありましたが、友人と論文を読み合いながら他愛のない話をすることで、ひとりじゃないという心強さを感じ、前に進むことができました。

このような支えがあり、私はこれから生きていくうえで糧となる学びを得ることができました。私は新潟大学で社会学を専攻することができて心からよかったと思っています。なぜなら、人々の生の声に触れ、私自身のものの見方を広げることができたからです。社会調査として介護施設で働く方とお話したときに、「一般的に考えられていることと私たちの現実は違う」といった言葉をいただき、はっとさせられた経験があります。他人や物事に対してわかったつもりになって無関心に通り過ぎていたことを突きつけられました。「なぜ?」という心を持ってアプローチし続けることは自分自身の考え方を広げ、多様な考え方を持つことは他者との関係性をも変化させることを学びました。

充実した学生生活も終わりを迎え、4月からはそれぞれが新たなスタートを切ることになります。壁にぶつかり悩むこともたくさんあると思います。しかし、そのときには新潟大学の人文学部で培ってきた探究心と築いてきたつながりが、私たちを支えてくれると思います。周りの人と共に、よく考え自ら行動し続ければ道は開けるという新潟大学人文学部での経験を胸に、困難を乗り越えていきます。

最後になりますが、この祝賀会を開催するにあたって多くのご支援をいただいた同窓会、後援会の皆様、会の準備を進めてくださった人文学部学務係の皆様、お忙しい中ご出席くださった人文学部の先生方に改めて御礼申し上げます。そしてここにはいませんが、4年間の学生生活を支えて下さった保護者の皆様にもこの場を借りて感謝を申し上げます。

時が経って仲間と再会し、大学生活の思い出を懐かしみ、またそれぞれの新たな経験を共有できる日まで、卒業生全員が充実した日々を送ることを願い、代表の挨拶とさせていただきます。

(人文学部卒業生代表 鈴木 美空/社会学分野)

学部長表彰(成績優秀者)

鈴木 美空(社会文学部プログラム/社会学分野)

(全学卒業式より)

久須美 諒典(社会文化学プログラム/文化人類学分野)

島守 快聡(言語文化学プログラム/英米言語文化分野)

同窓会表彰

斎藤 知果(心理・人間学プログラム/哲学分野)

当日の写真