新潟大学人文学部

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第13回佐渡学セミナーが開催されました

掲載日:2024年07月31日

令和6年7月27日(土)、佐渡市の両津開発総合センターにて、第13回佐渡学セミナー(佐渡市教育委員会主催、新潟大学人文学部共催)が開催されました。
この佐渡学セミナーは、平成22年3月17日に新潟大学人文学部と佐渡市教育委員会の間で締結された連携協定に基づく事業です。この連携協定によって、これまで民俗学・地理学・社会学などの教員や学生が、佐渡島内の調査・研究を進めてきたほか、講演会・報告会・研究会の開催、報告書の刊行などを通して、佐渡市民に成果を還元してきました。

会場(両津開発総合センター)

佐渡学セミナーは、年に1回の開催で、人文学部の教員らによる講演が行われます。今回は、本学部所属教員2名による講演が行われました。
前半は、高橋早苗准教授による講演「『源氏物語』の魅力に迫る―紫の上との出会い―」でした。まず『源氏物語』に関する紹介と、現在大河ドラマ「光る君へ」の主人公として注目されている作者紫式部について説明がありました。特に「若紫」の巻が取り上げられ、『伊勢物語』初段との比較を通して、作者の狙いが明かされました。
 

高橋早苗准教授講演

後半は、田中咲子教授による講演「西洋美術にみる伝統:19世紀美術における古代ギリシャ・ローマの遺産 J.W.ウォーターハウスのキルケ像を中心に」が行われました。まず19世紀から20世紀にかけて活躍したイギリス人画家ウォーターハウスについて紹介がありました。さらにウォーターハウスが描いた「魔女キルケ」について、古代ギリシャ・ローマの作品と比較しながら、その特徴が説明されました。

田中咲子教授講演

会場には、65名の来場者がありました。会の途中には「佐渡島の金山」の世界文化遺産登録決定の一報が入り、会場は大きな拍手に包まれました。また会の準備や当日の司会は、佐渡学センターの庄子遥さん(令和5年度人文学部卒業)が担当されました。

司会(庄子遥さん)
閉会の挨拶(松井学部長)

本年11月3日(日)には、シンポジウム「『平家物語』の芸能と佐渡―うたいもの・かたりものの世界―」(新潟大学人文学部主催、佐渡市教育委員会共催)が、新穂トキのむら元気館にて開催される予定です。開催近くになれば、このサイトでも詳細をご案内いたします。(文責:中本真人)

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