新潟大学人文学部

トピックス

新潟水俣病関連情報発信事業(令和5年度)に採択されました

掲載日:2023年08月07日

新潟県の「新潟水俣病関連情報発信事業」に採択されました。同制度の目的は、新潟水俣病に関する情報と教訓を広く正しく発信し、県民の新潟水俣病に対する理解を促し、地域全体で新潟水俣病の患者さん等を支える社会づくりを行っていくことにあります。
 
具体的には、「新潟水俣病の教訓について啓発活動を行う人材育成」などの取組を効果的に行う事業を提案した団体に、県が補助を行っています。
 
■新潟水俣病関連情報発信事業 補助金制度について(令和5年度)
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/seikatueisei/r5-jyouhou-hojyokinn.html
 
人文学部では、同制度の設立時から事業提案を行い、継続して採択されてきました。今年度は、文化人類学・社会学の2名の教員(園田浩司・伊藤嘉高)が開講する専門科目「フィールドワーク」(対象学年3、4年)において、事業を実施します。
 
まずは、学生の主体性を高めるために、新潟水俣病に関する情報収集、社会問題の捉え方、聞き取りや記述の方法、社会に向けた発信のあり方などについて協働的学習により自主的に学んでいきます。そこで得られた問題関心に基づき新潟と熊本でフィールドワークを実施し、当事者との協働によって考察を深め、今日に伝えるべき水俣病の問題と課題を学術的に問い直し、新潟水俣病に関する問題意識を涵養します。そして、最後に、広く一般市民に向けて研究成果を発表する報告会を開催します。報告会では、現在もなお継続する社会問題として新潟水俣病に私たちがどう立ち向かうべきかを学生が提示します。
 
本事業は、現地の当事者や支援者の皆様のご協力があってはじめて成り立ちます。学生とともに真摯に調査研究に取り組んで参りますので、ご指導とご協力の程、よろしくお願い申し上げます。

一覧へ戻る