新潟大学人文学部

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第44回 新潟哲学思想セミナー(NiiPhiS)「対話実践と哲学研究」開催

掲載日:2023年12月25日

コンセプト

マシュー・リップマンが1974年に「子どものための哲学教育推進所」(IAPC)を設立してから約50年が経ちました。対話による共同探究を理念とする「子どものための哲学」(Philosophy for Children=P4C)の実践と研究はその後も世界に広がり、日本では特に2010年代に入って地域や学校での哲学対話の場が一挙に開かれ、主体的学びを支える新たな可能性として注目を集めています。今回のNiiPhiSでは、その立役者である神戸和佳子氏と土屋陽介氏をゲストにお迎えします。それぞれの出発点となった日本思想や西洋哲学の研究からP4Cへと向かう思考の経緯をたどりながら、対話実践と哲学研究の有機的な関わりについて考えます。

登壇者

ゲスト
神戸 和佳子 | 長野県立大学
土屋 陽介 | 開智国際大学

阿部 ふく子 | 新潟大学

日時・会場・プログラム

2023年12月26日(火) 18:30-20:30
新潟大学五十嵐キャンパス総合教育研究棟B棟5階プレゼンルーム
交通アクセスはこちら

参加無料・参加申込不要

神戸 和佳子 「どんな言葉で哲学するのか──日本思想史から哲学実践へのまっすぐな道筋」
土屋 陽介  「ウィトゲンシュタインからバリー・ストラウドを経由してP4Cへ──大人の哲学と子どもの哲学の接続に関する一事例」
阿部 ふく子 「弁証法から対話へ──P4Cからヘーゲル哲学に立ち返ってみる」
質疑応答、ディスカッション

登壇者プロフィール

神戸 和佳子
長野県立大学ソーシャル・イノベーション研究科講師。修士(教育学)。中等教育での教育活動や社会人のアントレプレナーシップ涵養における、哲学的な思考や対話の活用について、実践と研究を行っている。主な業績に、”What conflicts do teachers face in the process of transforming their professional identities through Philosophy for Children in their first years of practice?” in Philosophy with Children and Teacher Education (Routledge, 2022, 山辺恵理子との共著論文)、『子どもの哲学』シリーズ(毎日新聞出版、河野哲也らとの共著)がある。

土屋 陽介
開智国際大学教育学部准教授。博士(教育学)。専門はP4C(子どもの哲学)、応用哲学、現代哲学。主な業績に、「哲学は教育のための道具か?:ラディカルに問い合う哲学の実践としてのP4C」『対話的教育論の探究』(東京大学出版会、2023年)、「哲学対話が「哲学」と「対話」の実践であるために」『倫理学年報』第72集(日本倫理学会、2023年)、『僕らの世界を作りかえる哲学の授業』(青春出版社、2019年)がある。

阿部 ふく子
新潟大学人文学部准教授。博士(文学)。専門は近代ドイツ哲学、哲学プラクティス。主な業績に、『思弁の律動:〈新たな啓蒙〉としてのヘーゲル思弁哲学』(知泉書館、2018年)、「プラグマティズムとコレクティフ」『対話的教育論の探究:子どもの哲学が描く民主的社会』(東京大学出版会、2023年)、M.R.グレゴリーほか編『子どものための哲学教育ハンドブック』(共訳、東京大学出版会、2020年)がある。

NiiPhiSとは

新潟哲学思想セミナー(Niigata Philosophy Seminar:通称 NiiPhiS[ニーフィス])とは2009年に新潟大学を中心に立ちあがった公開セミナーです。新潟における知の交流の場となるよう、毎回、精力的にご活躍の講師をお招きして、哲学・思想にまつわる諸問題に積極的に取り組んでいきます。参加費不要です。どなたでもご自由にご参加ください。

主催

新潟大学人文学部

イベントに関する問い合わせ先

阿部 ふく子(新潟大学人文学部准教授)
ポスター内のアドレスへメールでお問い合わせください。

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