掲載日:2024年05月27日
なぜ私たちは「マイノリティは身の周りにいない」と思いがちなのでしょうか。人文学部の新美亮輔准教授(認知心理学)は、学校のクラスや職場のような数十人の集団の中にマイノリティが一人でも含まれる確率を人々がどう判断するかを調べ、数学的に考えられる確率よりも大幅に過小視されていることを明らかにしました。このような確率判断の誤りは、私たちがクラスや職場にマイノリティはいない、と考えてしまいやすい理由のひとつかも知れません。
この研究成果を報告した論文が、イギリスの科学誌Journal of Cognitive Psychology(オンライン版)に掲載されました。
論文「Probability of minority inclusion is underestimated」(英語)
日本語の概要(プレスリリース)
本論文は誰でも無料で読むことができるオープンアクセス論文です。オープンアクセスにするための費用は、クラウドファンディングによってまかなうことができました。ご支援くださった皆様に、あらためて御礼を申し上げます。
本研究の成果は、多様性の理解を難しくている認知的要因明らかにし、解消するヒントになることが期待されます。教員研修や管理職研修に取り入れることもできるかも知れません。