新潟大学人文学部

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人文学部における学生支援について

掲載日:2023年04月30日

新型コロナウイルス感染症の蔓延は、既に3 年を超えました。この未曾有のパンデミックがメンタルヘルスに及ぼす影響は大きなものがあり、大学生もその例外ではありません。このような状況下で、より一層、重要性が高まっているメンタルヘルスに関して、人文学部および大学全体での支援体制をご紹介したいと思います。

学部内の支援体制

まず、学部内の支援体制は以下のようになります。

アドバイザー制度

人文学部では20年以上前から、5 ~ 6 名程度の学生に対して1 名の教員をアドバイザーとして配置し、細かな履修相談・指導を行う体制を継続しています。これは専門演習(ゼミ)を履修する3 ・4 年生に比べて、大学生活に不慣れな1 ・2 年生のメンタルケアとしても機能しています。

学務委員会

学務委員会は学生の履修や生活を統括する委員会であり、7 名の教員から構成されています。学生の困りごとや悩みについての相談に、後述する学生生活委員会や各種窓口と連携しつつ対応しており、学部における学生支援の中核的役割を担っています。 学生生活委員会  学務委員会と協同して学生の履修・生活をサポートする委員会で、6 名の教員から構成されています(うち、2 名は学務委員会と兼務です)。学期始まりには、履修上の問題を抱えている学生を対象とした特別なガイダンスを実施しています。

大学全体の支援体制

次に大学全体の支援体制について説明していきます。

学生相談室

学生相談室は、大学全体として、学生の悩みや困りごとに応じられるように設置した相談窓口です。学部ごとに1 名の教員が相談員として指名されています(他の学部の教員にも相談可能です)。 ハラスメント相談員  各種ハラスメントについて相談することができる窓口です。人文学部では2 名(男性教員1 名、女性教員1 名)が指名されています。

学生なんでも相談窓口

学生なんでも相談窓口は、どこに相談したら良いか分からない、至急相談したい、教員には直接相談しにくい、といった思いを抱く学生に即応するための窓口で、事務職員が対応します。相談を受け、より専門的な判断が必要と考えられる場合は、学生の了承のもと、他の専門的な窓口や教員などに連絡し、連携して支援を行います。

保健管理センター

保健管理センターでは、身体の異常への診察だけでは無く、精神面での相談も受け付けています。センターには精神科医とカウンセラー(臨床心理士・公認心理師)が在籍しており、専門的な観点から様々な相談に応じています(相談には事前予約が必要です)。

キャンパスライフ支援センター

キャンパスライフ支援センターは、学部や保健管理センターと連携して、学生生活の支援をすすめる組織です。学生支援相談ルームと特別修学サポートルームから構成されています。

学生支援相談ルームでは、2 名のカウンセラー(臨床心理士)が、さまざまな悩みや困りごとについて相談を受け付けており、対話の中で問題を整理し、解決に向けた糸口を見いだす手助けをしています(相談には事前予約が必要です)。

特別修学サポートルームは、肢体不自由・視覚障がい・聴覚障がい・病弱・発達障がいなどを有する学生に対して、サポートを行う窓口です。困難を抱えた学生に対して、ともに考え、サポートを行うため、2 名の専門相談員が配置されています。

まとめ

人文学部での学生支援の体制は、新潟大学全体での学生支援の体制と重なる部分もあります。問題や困難を抱えている学生をいち早く把握する、ないしは悩みをもつ学生が気軽に話をできる仕組みを作り上げることが学部内では最優先と認識しています。そして、学生が専門的な観点からの支援が必須な状況に置かれていると判断した場合には、専門家が在籍している大学全体の支援窓口へと適切に繋げていくよう、日々心がけて、支援を行っています。

(記/堀健彦、「学部だより」2023年版より転載)

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